困った社員コラム

当社に寄せられたご質問にお答えいたします。

今私の下にやってきている社員は仕事もできて、周囲からも羨ましがられている人材ですが、上司である私や周囲の同僚たちからの提案やアドバイスに対してまず反発する癖を持っています。

もちろん我々のアドバイスが正解でない場合もあり、彼個人の意見をしっかり持っている事自体は望ましいことで、そういった面は伸ばしてあげたいところでもあります。しかしやはり目上の人からもらった意見をまず違うという癖はやめたほうが当人の今後のためになるように思うのです。

例えば経験則上、やはり私や先輩のほうがこうしたほうがよいというノウハウを持っているのに対して、彼はそれを無視してでも新たな取り組みをしようとします。

しかし、そうした取組はひと通り先任者がやってきて失敗してきたものの場合がほとんどでやるだけ周囲にも自分にも迷惑がかかるからやめておくようにと、あくまでやんわりと指摘するのですが、それをムキになって否定してくるのです。

これさえなければ彼は良い人材になるのにな、と思うのですが自分の意見を持っている、まず確かめてみるという姿勢自体は悪いことでもありません。どうアドバイスすると反発ではなく、素直に意見を受け止めてもらえるようになるのでしょうか。

プラスとマイナスは表裏一体

人間には色々なタイプの人間がいます。完ぺきなど存在せず、どんなタイプの人間でも、一長一短あります。
人の言うことを聞かないという頑固というマイナスな一面を持っている人物は、決めたことをやり遂げる、責任感が強いというプラスの一面もあります。

マイナスのエネルギーの裏側には、プラスのエネルギーがあり、一長一短、表裏一体というものです。
マイナスな一面も自分自身で気づくことで、プラスの一面に変化するのだと思います。人は自分自身で、気づかない限り変わろうとはしません。そして自分のことは知っているようで知らないものですから、まずは他人からの指摘によって、自分自身の気づきになるのです。

文章を読む限り、良いところを伸ばそうというという気持ちはあり、良いところを伸ばせば悪いところは目立たなくなるということも承知の上で、うまくいかない・・・・と見受けられますし、質問を読む限り、十分すぎるほど、優秀な人材に位置づけられるのではないでしょうか?

否定されていると感じさせないテクニックが必要

困った新人であれ、困っていない優秀な人材であれ、人材育成の基本中の基本は伝えたいことが、伝わるか?どうかだと思っています。伝わりさえすればうまくいくことが多い問題も、伝わる前にダメになるケースがほとんどではないか?と思います。

伝えるためにはまずは人間関係の構築です。何かを伝えようとしたときに反発をするというのは、否定されていると感じているのだと思います。だいたいの上司やリーダーは、そういう話をすると、否定はしていない、自分は変わろうとして接している、一生懸命に気持ちを持っているののなぜ?という怒りや、自分たちの時代はそんな感覚では生きてはいけなかったなどと、正論を展開します。

もちろんその上司の意見は正しいのです。
正しいことが正しいとは限らず、正しいことを主張すれば主張するほど、人の心は離れていくものです。伝わる、伝えるのその先には、相手がどう受け取ったかという壁があります。
どんなに素晴らしいテクニックを使って、上司なりに努力をして伝えたとしても、相手がどう受け取ったか?は別物です。

次回具体的な例を出しながら解説してみようと思います。

 

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自立型人材経営コンサルタント 富永

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